第939回 インクラインの桜 前編~蹴上岡崎桜散策~その1
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今回は「岡崎さくら回廊十石舟めぐり」に
乗れなかったための桜散策です。
昨年(2022年)に取材した冷泉通桜散策の途中で
この十石舟に巡り合って、今年(2023年)に乗船しに行きました。
ところが船着き場に辿り着くと予約でいっぱいで
今年の乗船を諦めらざるを得ない状況でした。
十石舟の乗船自体は来年(2024年)以降になりますが、
今回はその船着き場周辺で桜散策した模様を連載します。

京都駅から国際会館行きの市営地下鉄烏丸線に乗って、3駅。
「烏丸御池」駅で、市営地下鉄東西線に乗り換えます。
さらにその東西線の六地蔵行きの地下鉄に乗って、3駅。
こちらは、市営地下鉄東西線「蹴上」駅です。
今回は、この駅の真上にあるインクラインに向かいます。
撮影日は、2023年3月30日木曜日午後2時。
なかなかの快晴でした。

自分が今まで乗っていた地下鉄東西線の車両が、山科区に向かいます。
車両が緑色なのは、東西線に京阪電鉄が乗り入れているからです。
ちなみに地下鉄烏丸線には、近鉄電車が乗り入れています。

地下鉄東西線「蹴上」駅ホームに、上に上がる階段があります。
今回は、こちらの階段を上がります。

階段を結構長く登って、「蹴上」駅のコンコース階に来ました。
では、この先の改札から地下鉄東西線「蹴上」駅を出ます。

地下鉄東西線「蹴上」駅改札口を出て、正面を向いています。
左(南)に進むと、1番出口に向かいます。
インクラインに向かうなら、こちらが便利です。
(南禅寺に向かうなら2番出口が近いですが、
横断歩道の都合で1番出口からの方が早いです)

市営地下鉄東西線「蹴上」駅改札口から、南を向きました。
ここからは、地下道を突き当りまで南下します。

市営地下鉄「蹴上」駅改札口から、地下道を約50m南下しました。
こちらを進むと、1番出口にまで進みます。
ただ京都市立動物園と琵琶湖記念館は、
明らかに2番出口の方が近いのですが……

先程のパネルの矢印の先に、上りのエスカレータがあります。
こちらに乗ると、その先に「蹴上」駅1番出口があります。

人が多いのでこの角度でしか撮れませんが、
エスカレーターを上り切り市営地下鉄「蹴上」駅1番出口に来ました。
では市営地下鉄東西線1番出口を出て、三条通に進みます。

地下鉄東西線「蹴上」駅1番出口から、三条通を北西に向いています。
三条通が急な下り坂なのは、この辺りが既に九条山山中だからです。
市営地下鉄東西線「蹴上」駅1番出口の真上は、インクラインです。
この位置から見てもインクライン上の桜並木が見えますが、
こちらを進んでもインクラインの桜並木の途中に出てしまいます。

今度は市営地下鉄東西線「蹴上」駅1番出口から、
三条通を南東に向きました。
この辺りの三条通は、昔の東海道の京都から山科へ抜ける道です。
(この先の三条通の詳細は、第77回ブログ参照です)
インクラインを堪能するには、こちらを進むべきです。

市営地下鉄東西線「蹴上」駅1番出口から、
三条通を南東に進んでいます。
この辺りは九条山山中なのですが、
左(北東)側には民家が建ち並びます。
ちなみに右(南西)側は、京都市の浄水場です。

その民家の柱に、こちらが貼られていました。
ここからは、この通りに進みます。

地下鉄東西線「蹴上」駅1番出口から、
三条通をさらに南東に進んでいます。
その民家以降暫く三条通両側に民家がありません。
その代わり、この辺りから菜の花が続きます。

その菜の花は、暫く続いていました。
そういえば、桜と菜の花は同じ開花時期でしたね。

市営地下鉄東西線「蹴上」駅1番出口から、
三条通を南東に約100m進みました。
右側の標識が目印で、この位置で立ち止まります。

その標識から、三条通を南東に向いています。
この先を進むと、第77回ブログのルートです。

その標識の前で、左(東)を向きました。
この道は日向神宮への参道ですが、
インクライン最東端への近道でもあります。

三条通から、日向神宮参道を東に進んでいます。
参道の両側に民家が並び、観光地には見えません。

三条通から、日向神宮への参道を約50m東に進みました。
普通の参道が続いているように見えますが、
石段が急になっているところは、琵琶湖疎水に架かる橋です。
つまりこの先で日向神宮参道は、琵琶湖疎水と交差します。

その橋の上に辿り着いて、日向神宮参道を東に向いています。
日向神宮は大日山の頂上ですから、
参道はまだまだ登りの山道です。
ただ、今回はこれ以上参道を登りません。

琵琶湖疎水に架かる橋の上から、南東に向いています。
写真中央に写るレンガ製の建物の脇に、船着き場があります。
ただしこちらは「岡崎さくら回廊十石舟めぐり」のものではなく、
トンネルをくぐって山科区の琵琶湖疎水さくら回廊を遊覧します。

今度は琵琶湖疎水に架かる橋の上から、北西に向きました。
この先で琵琶湖疎水の水が干上がっているように見えますが、
疎水の右側の側溝へと流れを変えています。
そして疎水の水が干上がった位置からレールが敷かれて、
レール上のトロッコの上に船が置かれていて、
かつてこのようにして船が運ばれたことが分かります。
水力発電や上下水道など琵琶湖疎水には様々な役割がありますが、
明治時代では水運にも利用されていました。
ところが左京区蹴上周辺は坂が急なため、
この辺りの舟の運航が困難でした。
そのため、このような施設を建設して船を運んでいました。
このような工法を「インクライン」と言います。
ですから、正確にはインクラインは地名ではありません。
ただ、京都では通常インクラインはこの蹴上のものを指します。
(本当は、京都にも他のインクラインも存在します)

琵琶湖疎水に架かる橋の上から、西を向いています。
ずっと先に、先程の三条通が見えますね。
橋の石段を下りた位置で、別の道と交差しています。

琵琶湖疎水に架かる橋を下りて、北西に向いています。
この先が蹴上インクラインで、周囲の桜は満開でした。

琵琶湖疎水に架かる橋から、北西に約50m進みました。
こちらに、お地蔵さんがいらっしゃいます。

こちらが、そのお地蔵さんです。
延命地蔵尊ではなく、大日如来です。
源義経が京都から旅立つ際に、こちらにお参りされたそうです。
フレームから少し切れている右側の石碑は、
琵琶湖疎水建設の際に亡くなった方々の慰霊碑です。

慰霊碑の脇で、東を向いています。
インクラインの桜並木はソメイヨシノ中心ですが、
こちらは枝垂桜ですね。
この枝垂桜も、この日(2023年3月30日)満開でした。

その枝垂桜の北西に、生け垣の切れ目があります。
この切れ目の先から、インクラインの桜並木が始まります。

生け垣の切れ目を越えて、北を向いています。
こちらに、桜並木に囲まれた公園があります。
この蹴上疎水公園は、第355回ブログにも出てきました。
(自分がおにぎりを戴いた場所です)

蹴上疎水公園の一部は、そのまま北西の「ねじりまんぽ」に通じます。
(「ねじりまんぽ」の詳細は、後述します)
そのさらに左(北西)に、レール跡がある桜並木の道があります。
こちらが、「インクラインの桜並木」の南東端です。

「蹴上インクラインの桜並木」の南東端から、北西に向いています。
琵琶湖疎水が水運で使われなくなって、
現在インクラインも使われていません。
ですからインクラインは「遺跡」として残っていますが、
両側の桜並木が見事なので、春や秋に多くの人々で賑わいます。
インクラインの桜並木は、この日(2023年3月30日)満開でした。

ここ数年インクラインの桜並木は世界的に有名になって、
様々な国々の方々がいらしていました。
(まぁ、過半数は日本人ですが……)
2023年3月からマスクが自己の判断となったため、
多くの方々がマスクを外されています。
それはそれでいいのですが、
個人的には真正面の顔を撮影しないようにちょっと苦労します。
(マスク姿なら、真正面を撮っても顔を写さずに済みます)

とは言えこれで自分が直接経験した2019年春と比べると、
まだまだ8割くらいの人出です。
当時は軍隊の行軍のように黙々と前進するしかない状態でした。
(そのくらい、人で溢れていました)
実は、2019年は人出の多さに撮影を諦めていました。

さらにインクラインの桜並木を北西に進んでいます。
多くの方々が自撮りされたり、グループで撮影されたりしています。
たぶんですが、このくらいの混み具合がちょうどいいのでしょうね。

蹴上インクライン南東端から、北西に約100m進みました。
左(西)側は、三条通が沿っています。
実はこの真下辺りが、地下鉄東西線「蹴上」駅1番出口です。

インクラインの右(東)側も、覗いてみます。
こちらの下り坂は、蹴上琵琶湖公園から伸びています。
この道はこのまま下り続けて「ねじりまんぽ」に辿り着きます。

その位置で、インクラインの桜並木を北西に向いています。
九条山山中だからということもありますが、
実はインクラインはそれ以上に急に下っています。
今は真下にトンネルがあるくらいの高所ですが、
インクライン北西端は地面より低くなります。
ここからその様子を取材しますが、
もうだいぶ写真を貼り付けました。
今回は、ここまでです。
~次回は、インクラインの桜並木を北西端まで進みます~