第974回 保昌山綾傘鉾太子山~祇園祭前祭山鉾巡行~その6
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第971回ブログ以来ブログ3回分の山鉾が、
八坂神社お旅所前を通過しました。
今回は、目の前の保昌山と綾傘鉾を掲載します。
撮影日は、2023年7月17日月曜日午前11時。
綾傘鉾には、舞手と囃子手による棒振囃子があります。

保昌山と書かれた幟の後から、町衆の方々が続きます。
さらにその後方から、保昌山が姿を現します。

保昌山の上部を大写ししました。
平井保昌の像が、梅の枝を捧げています。
平氏保昌が梅の枝を捧げる相手は、
当時の絶世の美女で歌人でもある和泉式部です。
「紫宸殿の梅園から梅を取ってきたら結婚してあげる」
和泉式部の平井保昌への言葉は、
平井保昌からの求婚を断るために発せられたものでした。
ところが平井保昌は本当に紫宸殿に侵入して、
一条天皇がお気に入りの梅の枝を折って、
天皇の衛兵である侍たちと斬りあいながら、
和泉式部の邸宅を訪れました。
翌日一条天皇は平井保昌と和泉式部を召喚して、
事情を問いただした上、二人が結婚するように命じました。
望みの薄い恋愛でも、頑張れば叶うこともあるという逸話です。
ですから、こちらの保昌山は恋愛運上昇のご利益があります。
宵山の際には、会所に絵馬を奉納することができます。

保昌山が、八坂神社お旅所前を通過します。
保昌山の胴掛は、円山応挙の絵画を基にしています。
(もともとの絵画は、屏風になりました)

保昌山が「四条河原町」交差点に向かい、東に進みます。
福禄寿と弁財天、唐子(中国人の子供)が描かれた見送りも、
円山応挙の下絵を基にしています。

続いて、傘鉾2番綾傘鉾の幟が「四条寺町」交差点に入ってきました。
平安時代の形式を残す「傘鉾」は、現在2基現存します。
(もう1基は、第972回ブログ登場の四条傘鉾です)

綾傘鉾の幟の後は、町衆の集団が行進します。
四条傘鉾同様、「傘鉾」は町衆が多いですね。

羽織袴姿の町衆の皆さんが通り過ぎると、
浴衣姿の楽器を持たれた囃子手の皆さんと、
頭上に仮面を付けた舞手の皆さんが姿を見せます。
四条傘鉾同様、平安時代の形式を残す各「傘鉾」には
楽曲と踊りが伝わっています。
綾傘鉾の舞踊は、「棒振囃子」と呼ばれています。

綾傘鉾の舞手は、4人いらっしゃいます。
ただ、ここで踊られるのは3人です。
棒を持たれた舞手の踊りはかなり激しいので、交代で演じられます。
四条傘鉾の棒振り踊り同様、綾傘鉾の棒振囃子も
八坂神社お旅所前と京都市役所前の2カ所で演じられます。
(どちらも、有料観覧席がある場所ですね)

綾傘鉾の囃子手さんたちが、
自分たちがいる四条通北側歩道に並ばれます。
棒を持たれた舞手さんは、寺町通南側歩道を向かれます。
(観覧席のあるあちら側が、正面です)
その中間に太鼓を叩かれる舞手さんたちが並ばれます。
これで、棒振囃子の配置が完了しました。

寺町通北側歩道前に並ばれた囃子手さんたちが、
横笛や銅鑼を鳴らして、演奏が始まります。
舞手さんの太鼓を含めて、
綾傘鉾の楽器は通常の祇園囃子と同じものです。
綾傘鉾の棒振囃子は四条傘鉾の棒振り踊り以上に激しい踊りですので、
通常の祇園囃子とはまったく異なる曲調です。

曲が始まると、すぐに太鼓を持たれた舞手さんが飛び跳ねました。
そして太鼓を持たれた舞手さんが着地すると、
バチを持たれた舞手さんが太鼓を叩かれます。
太鼓を演奏しているというよりは、
完全に舞踊を舞っていますね。

今度は太鼓を持たれた舞手さんが、立ち上がられます。
すると、この格好で太鼓を叩かれました。
だんだんリズムが速くなって、横笛の曲調も激しくなります。

太鼓のリズムが、さらに速くなります。
すると、太鼓を持たれた舞手さんがその場に座り込まれます。
たぶんこの格好が、いちばん太鼓を叩きやすいのでしょうね。

一方棒を持たれた舞手さんは、初めはゆっくりと棒を回転させます。
綾傘鉾は、この棒を持たれた舞手さんがメインになります。
ですから観覧席から見て、一番目立つ位置に立たれます。

棒を持たれた舞手さんは、片手で持たれた棒を振り回されています。
太鼓を叩くリズムが速くなるうちに、回転する棒の速さを変わります。

遂に舞手さんの棒が、高速回転し始めます。
すると、観覧席から大きな拍手が起きました。
綾傘鉾の会所は、京都府福知山市にいらっしゃる
大原神社が勧請された場所です。
そのご縁で、京都府福知山市の大原神社にも
この棒振囃子が奉納されたこともあります。

綾傘鉾の棒振囃子はそこまで移動しないため、
八坂神社お旅所の東側に
銅鑼を持たれた囃子手さんたちが並ばれます。
銅鑼や太鼓のテンポが速くなるにつれ、
囃子手さんの横笛や舞手さんが持たれる棒も速くなります。

すると太鼓を持たれた舞手さんが立ち上がり、
さらに速いテンポで太鼓を叩かれます。
数秒ごとに太鼓を持たれた舞手さんが座ったり立ったりして、
踊り自体もだんだん激しくなります。

棒を持たれた舞手さんも、棒を回転させる速さが数倍になります。
とは言え、写真では舞手さんが静止しておられるように見ます。

棒を持たれた舞手さんは、腰をひねりさらに大きく棒を回転させます。
その動きもだんだん速くなり、棒が大きく高速回転します。
観覧席からも、再び拍手喝采が起きました。

太鼓を持たれた舞手さんは、
立ち上がったまま太鼓を叩き続けられます。
だんだん棒振囃子の終わりが近づいて、
舞手さんたちの動きも激しさが増します。

だんだん囃子手さんの演奏が速くなると、
棒を持たれた舞手さんもさらに速く棒を回転させます。
そしてこのまま囃子手さんの演奏が終わり、
綾傘鉾の棒振囃子が終わりました。

囃子手さんたちの演奏が終わると、
棒を持たれた舞手さんはこの格好で静止されます。
そしてすぐに上半身はこのままにして、
四条通を東へ走り去られました。

棒を持たれた舞手さんが四条通を東に走り去られると、
綾傘鉾の囃子手さんたち初め町衆の皆さんも、
四条通を東に立ち去れました。
四条傘鉾同様、綾傘鉾の町衆さんたちも大集団です。

そして、綾傘鉾の登場です。
平安時代以来の形状を残す綾傘鉾には、
通常の山鉾のような前掛けと胴掛、見送りなどの区別はありません。
一時期この部分の下に「鉾」の部分があったこともありましたが、
ここ数百年はこの形状です。

綾傘鉾の後に、もう一つの綾傘鉾が八坂神社お旅所前を通過します。
祇園祭の山鉾は1864年のどんどん焼けでほぼ全滅しますが、
100年以上かけて徐々に復活していきました。
綾傘鉾もそのような過程があったのですが、
その際寄付金が望外に多く集まり、
結局綾傘鉾は2基作られました。

綾傘鉾に続いて、2023年の山10番太子山の登場です。
「学問の神様」としての側面のある聖徳太子を祀る山ですね。
会所脇には、受験の合格祈願の絵馬が多く貼り付けられています。

太子山の上部が大写ししました。
まだ少年の聖徳太子が大阪に四天王寺を建てるため、
日本各地を旅をした故事に則っています。
また通常祇園祭の「山」は松の木を立てるのですが、
こちらはその故事に則り杉の木を立てます。

太子山が、八坂神社お旅所前を通過します。
太子山の胴掛は極彩色の織物で、水引がレース状です。
こちらは、ベトナム製の絨毯を使用しています。

太子山が、四条通を東に進んでいきます。
太子山の見送りも結構極彩色ですが、
こちらも、元はベトナム製の絨毯です。
2018年に太子山の装飾は新調され、
その際太子山全体の装飾がベトナム製の絨毯に変わりました。
その詳細は、第582回ブログを参照してください。

太子山の後から、岡持ちを持たれた方が続きます。
写真の角度から、少しだけ中が見えます。
岡持ちの中身を数年気にしていたのですが、
これで判明しました。
このつぎは祇園祭山鉾最大の月鉾の登場ですが、
もうだいぶ写真を貼り付けました。
ですから、今回はここまでです。
~次回は、月鉾、伯牙山、蟷螂山、占出山と続きます~
~追記 その1~
この辺りの地図を貼り付けます。
詳しくは、ここをクリックしてください。
八坂神社お旅所が、起点です。
~追記 その2~
今後の予定
祇園祭前祭山鉾巡行の連載はあと2回で終了します。
その後は同じ日の夕方に催された祇園祭神幸祭を連載します。
要するに、祇園祭の神輿渡御ですね。
(祇園祭は山鉾巡行の後にお神輿を巡行させます)
2023年7月17日月曜日の記事を連載した後は、
2023年7月24日月曜日の祇園祭後祭山鉾巡行を連載します。
ただし遅刻してしまったため、
同日夕方の祇園祭還幸祭(神輿渡御)は取材していません。
(写真は数枚だけあります)
ですから後祭山鉾巡行の連載で、
2023年祇園祭の記事がすべて掲載したことになります。
またその後は夏休み散策を短期連載しますので、
「花屋町通編」の連載再開は、2023年9月以降です。
~追記 その3~
土用の丑の日

2023年7月30日日曜日に帰宅すると、
ウチの母が地域スーパーで買ってきたウナギを見せてくれました。
「今日は土用の丑の日だから、ウナギを食べよう」
そう言って、こちらを用意してくれました。
最近自分の収入が減って家計が大変なのに、
しかも最近自分はあまり家事をしていないのに、
いろいろと申し訳ない気持ちです。

こちらは、ウチの母が作った吸い物です。
ウナギの肝は入っていませんが、溶き卵が浮かんでいます。

そして、こちらが「うな丼」です。
地域スーパーのfrescoで買ったウナギを母と半分分けしました。
ちなみにウナギの頭部の先は、ウチのネコがそばに寄ってきて
しつこくおねだりした末にしっかり自分のものにしました。
(その部分は、人間は食べられないので……)
久しぶりのウナギは身がほくほくしていて、
ウナギ独特の脂身が香ばしかったですね。
ウナギが緑色なのは、山椒を大量に振りかけたからです。
~追記 その4~
一応トンガには勝ちました
2023年9月から、男子ラグビーのW杯フランス大会が開催されます。
われらが日本代表Brave Blossomsは、
大会直前にそこそこの強豪国と数試合組んでいます。
2023年7月29日土曜日には、トンガと対戦し
21-16で何とか勝利しました。
トンガ以外にもフィジーやサモアなど、
南太平洋上の小さな島々はそこそこラグビーが強く、
決勝トーナメントにも何度か進出しています。
パワーと突進力、強引なパスが魅力なトンガですが、
Brave Blossomsも、最近まで勝てませんでした。
とは言えトンガ辺りを撃破しなければ、
W杯での決勝トーナメントは望めません。
(もし日本が負ければ、トンガ辺りが決勝トーナメントに出ます)
さらに上位のイングランド辺りにも勝たないといけない
今大会の日本の組み合わせですから、
できれば7点差以上を付けて勝利したかったです。
(7点差以上を付けると、グループリーグで
相手国にボーナス点が付きません)
試合後に稲垣選手がこんなことをおしゃっていました。
「この日はミスが多く、反則も多かった。
その辺を修正していかないと、本戦では勝てない」
この日のBrave Blossomsは
落球が多くて、(ラグビーは、落球すること自体が反則です)
立ったままお互いに組み合うモールを故意に崩したり、
倒れたままの状態でボールに触ったりの反則が多かったです。
これらはすべて、状況判断のミスや焦りからのミスです。
その辺を1か月でどこまで修正できるかが、
今大会の成績を決定づけるでしょう。
4年前は強豪国のスクラムを力づくで破壊し、
世界でいちばんミスをしなかったので、
そのBrave Blossomsが復活するカギは、
その修正部分だと思っています。
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第971回ブログ以来ブログ3回分の山鉾が、
八坂神社お旅所前を通過しました。
今回は、目の前の保昌山と綾傘鉾を掲載します。
撮影日は、2023年7月17日月曜日午前11時。
綾傘鉾には、舞手と囃子手による棒振囃子があります。

保昌山と書かれた幟の後から、町衆の方々が続きます。
さらにその後方から、保昌山が姿を現します。

保昌山の上部を大写ししました。
平井保昌の像が、梅の枝を捧げています。
平氏保昌が梅の枝を捧げる相手は、
当時の絶世の美女で歌人でもある和泉式部です。
「紫宸殿の梅園から梅を取ってきたら結婚してあげる」
和泉式部の平井保昌への言葉は、
平井保昌からの求婚を断るために発せられたものでした。
ところが平井保昌は本当に紫宸殿に侵入して、
一条天皇がお気に入りの梅の枝を折って、
天皇の衛兵である侍たちと斬りあいながら、
和泉式部の邸宅を訪れました。
翌日一条天皇は平井保昌と和泉式部を召喚して、
事情を問いただした上、二人が結婚するように命じました。
望みの薄い恋愛でも、頑張れば叶うこともあるという逸話です。
ですから、こちらの保昌山は恋愛運上昇のご利益があります。
宵山の際には、会所に絵馬を奉納することができます。

保昌山が、八坂神社お旅所前を通過します。
保昌山の胴掛は、円山応挙の絵画を基にしています。
(もともとの絵画は、屏風になりました)

保昌山が「四条河原町」交差点に向かい、東に進みます。
福禄寿と弁財天、唐子(中国人の子供)が描かれた見送りも、
円山応挙の下絵を基にしています。

続いて、傘鉾2番綾傘鉾の幟が「四条寺町」交差点に入ってきました。
平安時代の形式を残す「傘鉾」は、現在2基現存します。
(もう1基は、第972回ブログ登場の四条傘鉾です)

綾傘鉾の幟の後は、町衆の集団が行進します。
四条傘鉾同様、「傘鉾」は町衆が多いですね。

羽織袴姿の町衆の皆さんが通り過ぎると、
浴衣姿の楽器を持たれた囃子手の皆さんと、
頭上に仮面を付けた舞手の皆さんが姿を見せます。
四条傘鉾同様、平安時代の形式を残す各「傘鉾」には
楽曲と踊りが伝わっています。
綾傘鉾の舞踊は、「棒振囃子」と呼ばれています。

綾傘鉾の舞手は、4人いらっしゃいます。
ただ、ここで踊られるのは3人です。
棒を持たれた舞手の踊りはかなり激しいので、交代で演じられます。
四条傘鉾の棒振り踊り同様、綾傘鉾の棒振囃子も
八坂神社お旅所前と京都市役所前の2カ所で演じられます。
(どちらも、有料観覧席がある場所ですね)

綾傘鉾の囃子手さんたちが、
自分たちがいる四条通北側歩道に並ばれます。
棒を持たれた舞手さんは、寺町通南側歩道を向かれます。
(観覧席のあるあちら側が、正面です)
その中間に太鼓を叩かれる舞手さんたちが並ばれます。
これで、棒振囃子の配置が完了しました。

寺町通北側歩道前に並ばれた囃子手さんたちが、
横笛や銅鑼を鳴らして、演奏が始まります。
舞手さんの太鼓を含めて、
綾傘鉾の楽器は通常の祇園囃子と同じものです。
綾傘鉾の棒振囃子は四条傘鉾の棒振り踊り以上に激しい踊りですので、
通常の祇園囃子とはまったく異なる曲調です。

曲が始まると、すぐに太鼓を持たれた舞手さんが飛び跳ねました。
そして太鼓を持たれた舞手さんが着地すると、
バチを持たれた舞手さんが太鼓を叩かれます。
太鼓を演奏しているというよりは、
完全に舞踊を舞っていますね。

今度は太鼓を持たれた舞手さんが、立ち上がられます。
すると、この格好で太鼓を叩かれました。
だんだんリズムが速くなって、横笛の曲調も激しくなります。

太鼓のリズムが、さらに速くなります。
すると、太鼓を持たれた舞手さんがその場に座り込まれます。
たぶんこの格好が、いちばん太鼓を叩きやすいのでしょうね。

一方棒を持たれた舞手さんは、初めはゆっくりと棒を回転させます。
綾傘鉾は、この棒を持たれた舞手さんがメインになります。
ですから観覧席から見て、一番目立つ位置に立たれます。

棒を持たれた舞手さんは、片手で持たれた棒を振り回されています。
太鼓を叩くリズムが速くなるうちに、回転する棒の速さを変わります。

遂に舞手さんの棒が、高速回転し始めます。
すると、観覧席から大きな拍手が起きました。
綾傘鉾の会所は、京都府福知山市にいらっしゃる
大原神社が勧請された場所です。
そのご縁で、京都府福知山市の大原神社にも
この棒振囃子が奉納されたこともあります。

綾傘鉾の棒振囃子はそこまで移動しないため、
八坂神社お旅所の東側に
銅鑼を持たれた囃子手さんたちが並ばれます。
銅鑼や太鼓のテンポが速くなるにつれ、
囃子手さんの横笛や舞手さんが持たれる棒も速くなります。

すると太鼓を持たれた舞手さんが立ち上がり、
さらに速いテンポで太鼓を叩かれます。
数秒ごとに太鼓を持たれた舞手さんが座ったり立ったりして、
踊り自体もだんだん激しくなります。

棒を持たれた舞手さんも、棒を回転させる速さが数倍になります。
とは言え、写真では舞手さんが静止しておられるように見ます。

棒を持たれた舞手さんは、腰をひねりさらに大きく棒を回転させます。
その動きもだんだん速くなり、棒が大きく高速回転します。
観覧席からも、再び拍手喝采が起きました。

太鼓を持たれた舞手さんは、
立ち上がったまま太鼓を叩き続けられます。
だんだん棒振囃子の終わりが近づいて、
舞手さんたちの動きも激しさが増します。

だんだん囃子手さんの演奏が速くなると、
棒を持たれた舞手さんもさらに速く棒を回転させます。
そしてこのまま囃子手さんの演奏が終わり、
綾傘鉾の棒振囃子が終わりました。

囃子手さんたちの演奏が終わると、
棒を持たれた舞手さんはこの格好で静止されます。
そしてすぐに上半身はこのままにして、
四条通を東へ走り去られました。

棒を持たれた舞手さんが四条通を東に走り去られると、
綾傘鉾の囃子手さんたち初め町衆の皆さんも、
四条通を東に立ち去れました。
四条傘鉾同様、綾傘鉾の町衆さんたちも大集団です。

そして、綾傘鉾の登場です。
平安時代以来の形状を残す綾傘鉾には、
通常の山鉾のような前掛けと胴掛、見送りなどの区別はありません。
一時期この部分の下に「鉾」の部分があったこともありましたが、
ここ数百年はこの形状です。

綾傘鉾の後に、もう一つの綾傘鉾が八坂神社お旅所前を通過します。
祇園祭の山鉾は1864年のどんどん焼けでほぼ全滅しますが、
100年以上かけて徐々に復活していきました。
綾傘鉾もそのような過程があったのですが、
その際寄付金が望外に多く集まり、
結局綾傘鉾は2基作られました。

綾傘鉾に続いて、2023年の山10番太子山の登場です。
「学問の神様」としての側面のある聖徳太子を祀る山ですね。
会所脇には、受験の合格祈願の絵馬が多く貼り付けられています。

太子山の上部が大写ししました。
まだ少年の聖徳太子が大阪に四天王寺を建てるため、
日本各地を旅をした故事に則っています。
また通常祇園祭の「山」は松の木を立てるのですが、
こちらはその故事に則り杉の木を立てます。

太子山が、八坂神社お旅所前を通過します。
太子山の胴掛は極彩色の織物で、水引がレース状です。
こちらは、ベトナム製の絨毯を使用しています。

太子山が、四条通を東に進んでいきます。
太子山の見送りも結構極彩色ですが、
こちらも、元はベトナム製の絨毯です。
2018年に太子山の装飾は新調され、
その際太子山全体の装飾がベトナム製の絨毯に変わりました。
その詳細は、第582回ブログを参照してください。

太子山の後から、岡持ちを持たれた方が続きます。
写真の角度から、少しだけ中が見えます。
岡持ちの中身を数年気にしていたのですが、
これで判明しました。
このつぎは祇園祭山鉾最大の月鉾の登場ですが、
もうだいぶ写真を貼り付けました。
ですから、今回はここまでです。
~次回は、月鉾、伯牙山、蟷螂山、占出山と続きます~
~追記 その1~
この辺りの地図を貼り付けます。
詳しくは、ここをクリックしてください。
八坂神社お旅所が、起点です。
~追記 その2~
今後の予定
祇園祭前祭山鉾巡行の連載はあと2回で終了します。
その後は同じ日の夕方に催された祇園祭神幸祭を連載します。
要するに、祇園祭の神輿渡御ですね。
(祇園祭は山鉾巡行の後にお神輿を巡行させます)
2023年7月17日月曜日の記事を連載した後は、
2023年7月24日月曜日の祇園祭後祭山鉾巡行を連載します。
ただし遅刻してしまったため、
同日夕方の祇園祭還幸祭(神輿渡御)は取材していません。
(写真は数枚だけあります)
ですから後祭山鉾巡行の連載で、
2023年祇園祭の記事がすべて掲載したことになります。
またその後は夏休み散策を短期連載しますので、
「花屋町通編」の連載再開は、2023年9月以降です。
~追記 その3~
土用の丑の日

2023年7月30日日曜日に帰宅すると、
ウチの母が地域スーパーで買ってきたウナギを見せてくれました。
「今日は土用の丑の日だから、ウナギを食べよう」
そう言って、こちらを用意してくれました。
最近自分の収入が減って家計が大変なのに、
しかも最近自分はあまり家事をしていないのに、
いろいろと申し訳ない気持ちです。

こちらは、ウチの母が作った吸い物です。
ウナギの肝は入っていませんが、溶き卵が浮かんでいます。

そして、こちらが「うな丼」です。
地域スーパーのfrescoで買ったウナギを母と半分分けしました。
ちなみにウナギの頭部の先は、ウチのネコがそばに寄ってきて
しつこくおねだりした末にしっかり自分のものにしました。
(その部分は、人間は食べられないので……)
久しぶりのウナギは身がほくほくしていて、
ウナギ独特の脂身が香ばしかったですね。
ウナギが緑色なのは、山椒を大量に振りかけたからです。
~追記 その4~
一応トンガには勝ちました
2023年9月から、男子ラグビーのW杯フランス大会が開催されます。
われらが日本代表Brave Blossomsは、
大会直前にそこそこの強豪国と数試合組んでいます。
2023年7月29日土曜日には、トンガと対戦し
21-16で何とか勝利しました。
トンガ以外にもフィジーやサモアなど、
南太平洋上の小さな島々はそこそこラグビーが強く、
決勝トーナメントにも何度か進出しています。
パワーと突進力、強引なパスが魅力なトンガですが、
Brave Blossomsも、最近まで勝てませんでした。
とは言えトンガ辺りを撃破しなければ、
W杯での決勝トーナメントは望めません。
(もし日本が負ければ、トンガ辺りが決勝トーナメントに出ます)
さらに上位のイングランド辺りにも勝たないといけない
今大会の日本の組み合わせですから、
できれば7点差以上を付けて勝利したかったです。
(7点差以上を付けると、グループリーグで
相手国にボーナス点が付きません)
試合後に稲垣選手がこんなことをおしゃっていました。
「この日はミスが多く、反則も多かった。
その辺を修正していかないと、本戦では勝てない」
この日のBrave Blossomsは
落球が多くて、(ラグビーは、落球すること自体が反則です)
立ったままお互いに組み合うモールを故意に崩したり、
倒れたままの状態でボールに触ったりの反則が多かったです。
これらはすべて、状況判断のミスや焦りからのミスです。
その辺を1か月でどこまで修正できるかが、
今大会の成績を決定づけるでしょう。
4年前は強豪国のスクラムを力づくで破壊し、
世界でいちばんミスをしなかったので、
そのBrave Blossomsが復活するカギは、
その修正部分だと思っています。
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