第175回 本満寺の名残紅葉~寺町通南から北~その14

さて、今年の紅葉散策は割と早めに連載が終わってしまいました。
そこで、ここからまた「寺町通編」を再開します。
ここは第166回ブログの最後の場所今出川寺町交差点です。
今回は日蓮宗本満寺に寄りましたが、まだ紅葉が残っていました。
撮影日は、2013年12月12日木曜日午後3時半。
先に伏見区の真宗院に寄ったので、この時間になりました。

寺町通から、今出川通を西に向きでました。
この通りが、京都御苑最北端になります。
左(南)側のわずかに見える茂みが京都御苑です。
右(北)側の茂みは、同志社女子高校ですね。
(今出川烏丸交差点を中心に、同志社系列の学校が集中しています)

今度は、寺町通から今出川通を東に向きました。
すぐ先が、今出川河原町の交差点です。
さらに今出川通を東に進むと、鴨川の加茂大橋を渡り、
更に百万遍交差点(京都大学付近)から銀閣の方に行けます。

では今出川通から、寺町通を北上します。
ここからは、観光地から商店街に変わっていきます。

こちらは、今出川寺町交差点の北東角です。
この石碑は、「大原口」の道標です。
「大原口」とは「京の七口」の一つで、
京都から発する様々な街道の出発点です。
豊臣秀吉は京都を再開発する際、市街地の周囲を土塁で固めました。
これを「御土居」と言います。
この「御土居」も、さすがに「京の七口」の部分は切れていて、
そこから「御土居」の中に入ることができました。
「御土居」が切れているために京都市街地に入れるところを
「出町」と呼び、特にこの近くを「出町柳」と呼ぶようになりました。

今出川通から、寺町通を北に向きました。
今出川通以南より、寺町通が細くなりました。
左(西)側の理髪店(時計が3時半を指しています)の向こうには、
銭湯がありましたがこの時間は閉まっていました。

今出川通から、寺町通を北に約50m進みました。
こちらは小間物屋さんですね。
昔はこういうお店もたくさんあったのですが、
今は京都でも珍しくなりつつあります。

今出川通から、寺町通を北に約100m進みました。
寺町通東側から河原町通にかけての間に、出町桝形商店街があります。
河原町通側(鴨川付近)の「出町柳」が鯖街道の終点になります。
約1年前に「たまこまーけっと」というアニメの舞台にもなりました。
その「主人公の家」にもなっていた「ふたば」という豆餅のお店は、
反対側の河原町通沿いにあります。

先ほどの写真と同じ地点で、左(西)を向きました。
出町桝形商店街のアーケードの突き当りに、洋菓子店がありました。
おいしそうですが、給料日前なのであきらめて先を急ぎます……

出町桝形商店街のアーケードから、寺町通を北に約10m進みました。
こちらは、鉄道模型屋さんです。
ショウウィンドウを見ると、列車の備品なども売っているようです。
この辺りの寺町通は、出町桝形商店街とともに
「出町商店街」という大きな商店街を形成しています。

こちらは、鉄道模型屋さんの北隣です。
テナントビルの正面に、「幸神社」と刻まれた石碑があります。
このビルの裏に回っていろいろ調べたのですが、
この辺に神社の社や祠はありません。
帰宅後に地図を調べると、西の方に約100m先に神社がありました。

その「幸神社」の石碑前から、寺町通を北に向きました。
少し先で、寺町通が北西に折れ曲がっています。
これは、賀茂川とほぼ同じ角度です。
豊臣秀吉が築いた御土居も賀茂川と平行していたので、
その御土居沿いに作られたこの寺町通も、同じように曲がります。

寺町通が折れ曲がったところまで来ました。
商店街が終わって商店舗が少なくなりますが、
この辺りから道幅が急に太くなります。

その辺りで、左(西)を向きました。
「上京区 寺町通今出川上がる 立本寺前町」
そう書かれていますね。
文字通りここは今出川通以北の寺町通沿いですが、
立本寺という寺院はこの辺りに現存しません。

寺町通が北西に折れ曲がってから、約100m進みました。
こちらは、日蓮宗本満寺です。少し立ち寄ってみます。

本満寺に一歩入ったところに、桜並木が現れます。
実は、この本満寺は京都屈指の桜の名所です。

こちらは、本満寺境内の一番手前にいらっしゃる妙見宮の祠です。
先ずは、ここにお参りします。

妙見宮の祠から戻ってくると、このネコと目が合ってしまいました。
慌ててカメラを構えようとすると、逃げられてしまいました。
ちょっと意地になって追いかけて、やっとこれだけ撮れました。

では、こちらの門から本満寺の中に入っていきます。
観光シーズンも終わり、中にはほとんど誰もいませんでした。

門をくぐってすぐに、寺務所前にこちらの枝垂桜があります。
第111回ブログの渉成園や第117回ブログの山科毘沙門堂にも
匹敵する見事な枝ぶりですね。
この写真は、クリックすると拡大されます。

寺務所の向かい側に、手水舎があります。
隣に、観音像やお地蔵さんなど石仏がいらっしゃいます。

寺務所と手水舎の間に、七面宮(弁財天)がいらっしゃいます。
元々は、ここと同じ日蓮宗の宝塔寺の鎮守社です。

七面宮の東側に、こちらの供養塔があります。
1788年の「天明の大火」でここも全焼したので、
多分その関連だと思います。

供養塔の東隣に、本満寺の本堂があります。
本満寺境内の大半は桜の木なのですが、
本堂周辺だけはカエデが植えてあります。
また、2013年12月12日段階では、
この辺りの紅葉はまだ残っていました。
この写真も、クリックすれば拡大されます。

日蓮宗本満寺の本堂前に回ってきました。
ここは、室町時代前半に本圀寺から分裂しました。
元々はここから真西約1kmにありましたが、
やはり豊臣秀吉の政策で安土桃山時代にここに移転してきました。
1788年の「天明の大火」などでたびたび焼失し、
現在の本堂は1927年に再建されたものです。

こちらは、本満寺本堂の東側です。
末寺がいくつか並んでいます。

本満寺本堂から、西を向いています。
では、元来た門に向かいます。

こちらが、その門です。
では、寺町通に戻って先に進みます。

本満寺の門の前から、寺町通を北西に向いています。
向こうに横断歩道が見えますが、そこが上立売通との交差点です。
そこからずっと西進めば、
第106回ブログに出てきた釘抜き地蔵の前に出ます。
上立売通以北の寺町通は、自動車が南行きもできるようになります。
ここから何軒か寺院が続くのですが、それは次回とします。
今回は、ここまでです。
~次回も、この辺りの寺院を散策します~
~追記~
このたび、
「京都観光ガイドにはない七不思議名所マップ」
というブログと相互リンクすることになりました。
「京都観光」を様々な角度から書かれているブログです。
(動画が充実されていますね)
また、こちらもよろしくお願いします。
~追追記~
この辺の地図を貼り付けます。
詳しくは、ここをクリックしてください。
京都駅からは、北側市バスターミナルから河原町経由で205系に乗り、
「葵橋西詰」バス停で下車します。
そこから西に、約300mで本満寺です。
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