第232回 蟷螂山とその周辺~祇園祭前祭2014~その3

新町通から南を向き、四条通を見ています。
ずっと向こうに、船鉾が小さく見えますね。
今回はここから四条通を西に進み、蟷螂山を目指します。
2年前と変わったところ、変わらないところ、両方ありました。
撮影日は、2014年7月14日月曜日午後3時。
この辺りから、少しずつ雨が止んできました。

新町通から、四条通を東に向きました。
室町通の手前に月鉾、室町通と烏丸通との間に函谷鉾が立っています。
長刀鉾は、函谷鉾の陰になっていて、見えませんね。
ただ、ここには第235回ブログで訪れます。

今度は、新町通から四条通を西に向きました。
ずっと先に見えるのは、郭巨山(かくきょやま)です。
今回ブログでは、そちらに向かいます。

新町通から、四条通を西に約30m進みました。
こちらは、日本最古のジャズ喫茶「こぐま」です。
今年も、郭巨山の手拭いが張り付けてありますね。
日曜日だった13日や宵山なら満員なのでしょうが、
この日はそこそこ空いていました。
ただこの日は給料日前なので、中に入るお金を工面できません……

数喫茶「こぐま」から、四条通を西に向きました。
目の前に、郭巨山があります。

こちらが、郭巨山です。今、正面を向いています。
見送りはまだですが、胴掛はもう付いています。
2年連続「山一番」でしたが、今年は逃しました。
(今年は、占出山が「山一番」です)
こちらの山は、郭巨という中国人男性による親孝行譚を描いています。

四条通の向かい(南)側歩道に、郭巨山の会所があります。
まだ歩行者天国ではありませんので、
そちらへは横断歩道を渡らないと行くことができません。

ウチは、毎年この郭巨山の粽(ちまき)を買っています。
今年も買って、軒先に飾り付けました。
こちらは、紙製の千両小判が入っているのが特徴です。
金運が上がる御利益があるそうです。

郭巨山から、四条通を西に向いています。
ずっと向こうに見えているのが、四条傘鉾です。
次は、その手前の西洞院通を目指します。

郭巨山から西洞院通へ行く途中の文房具店に、
こちらの手拭いが飾ってありました。
なかなか面白いデザインでしたが、
ここで売られているわけではなさそうです。
この写真は、クリックすると拡大されます。

郭巨山から四条通を西に進み、西洞院通に来ました。
向こうに四条傘鉾が立っていますが、先に西洞院を北上します。

四条通から、西洞院通を北に向きました。
提灯に「蟷螂山」(かまきりやま)と書いてあります。
次は、こちらに向かいます。

四条通から西洞院通を北に約100m進みました。こちらが蟷螂山です。
時折小雨が降ったりした日だったので、
山の周囲にビニールシートが掛けてありました。

蟷螂山の上部をアップにしました。
この山は、牛車の上にカマキリが乗っています。
カマキリの鎌は、「魔を払う」縁起物でもあります。
このカマキリはからくり人形で、頭・腕・羽根が動きます。
この写真も、クリックすると拡大されます。

2年前に来たときの会所がなくなって、マンションになっていました。
その代わりこちらにショウウィンドウができて、
そこに胴掛や見送りなどが展示されていました。

会所がなくなっているので、粽などは山の北側で売られていました。
ただ、今年からこの山では「かまきりおみくじ」が始まっていました。
前にいらっしゃるリュックを背負った男性が、
からくりの下の方にある木のハンドルを回しています。
すると、カマキリのからくり人形が赤い箱から木の玉を一つ出して、
その玉に書かれた番号のおみくじがもらえる寸法です。
かなり人気があるようで、平日の昼間だったのですが
「最後尾10分待ち」の状態でした……

蟷螂山から、西洞院通を南に向いています。
では、こちらから四条通に向かいます。

西洞院通を南下して、四条通との交差点にまで来ました。
次は、四条通を西に進みます。

西洞院通から、四条通を西に向いています。
いよいよ目の前の市場傘鉾に向かいます。

こちらが、四条傘鉾です。
一応「鉾」なのですが、他の山鉾とは明らかに形状が違います。
祇園祭が今の形になったのは室町時代後期なのですが、
こちらは祇園祭が始まった平安時代の形式を残したものです。
ですから、平安時代の形式をそのまま残す葵祭にも、
こういう傘が参列しました。

四条傘鉾の前で、四条通を東に向いています。
もう雨が止んでいて、傘を差さない人の方が大半です。
では、西洞院通に戻ります。

四条通を東へ進み、四条傘鉾から西洞院通に戻ってきました。
では、ここから南に進み、京都市下京区の山鉾へ参ります。

四条通から、西洞院通を南に向いています。
四条通より南に来ると、京都市中京区から京都市下京区になります。
この西洞院通が2車線なのは、
1977年までここに市電(路面電車)が通っていたからです。
(今は、市バスが通っています)
向こうのコンビニエンスストアで、今年も露店が出ています。
実は沿道のコンビニエンスストアの大半が
唐揚げやビール・ジュースを屋外で販売します。

四条西洞院交差点の南東角に、「化粧水」と書かれた石碑があります。
ここは平安時代に小野小町の邸宅があったそうで、
小野小町が洗顔などに使った井戸水が
今もここから湧いて出ているようです。
この建物は老舗和菓子屋「若狭屋」なので、
今はここが利用しているのでしょうか?

四条通から、西洞院通を南に約100m進みました。
こちらは、綾小路との交差点です。

綾傘鉾を背に、西洞院通から綾小路を西に向いています。
次はこの先の芦刈山を目指しますが、それは次回とします。
今回は、ここまでです。
~次回は、西洞院以西の山を回ります。
実は、自分の一番お気に入りの地域です~
~追記~
この辺りの地図を貼り付けます。
詳しくは、ここをクリックしてください。
京都駅からなら、地下鉄烏丸線に乗って「四条」駅で降ります。
24番出口から出て、西へ約200mで
今回ブログの最初の地点四条新町交差点になります。
~追追記~
前祭の連載はおそらく8月半ばまで続くため、
このブログでは、
今年の後祭の連載はありません。
ただ、今回ブログ更新日が後祭宵山の7月23日なので、
ここに少しだけ後祭の様子を貼り付けます。
……と言いますのも、
今年(2014年)から後祭が始まって、まだまだ混乱が見られて、
いろいろ憶測が飛んでいるので、
本当の所を多少でも残しておく必要を感じたからです。
とりあえず、三条通から南へと下がるイメージで見てください。
(通常バージョンではないので、かなり飛ばし飛ばしです)

烏丸通から三条通を西へ西へと進み、
室町通と新町通との中間に、こちらの鷹山があります。
こちらは江戸時代の大火で焼失して以来休み山です。
「休み山」とは、ご神体や胴掛などしか現存せず
巡行ができなくなっている山鉾のことです。
2014年に大船鉾が復活したため、
残る「休み山」はこの鷹山と
蛸薬師通の「布袋山」の2基のみとなりました。

こちらは、鷹山の向かい(北)側にある京都医健専門学校です。
中で水墨画の展示があって
見に行くことができるようになっていました。

こちらは、三条通をさらに西に行ったところの様子です。
問屋さんの店先を利用して、露店が出ていました。
この後祭では専門職の露店が一切出ていないのですが、
地域の方々によるものや、
近隣の飲食店による露店がたくさん出ていました。

こちらは、三条新町の北東角にある洋菓子店「トゥレ・ドゥー」です。
(「京都で一番おいしい洋菓子店」と
自分がこのブログで何度か書いたお店です)
毎年露店を出していたのですが、今年は出店していません。
(店内は、混んでいました)

三条通から、新町通を南に向いています。
この少し先に、八幡山が見えます。
2年前には行われていたこの辺の美術品展示が、
2014年は行われていません。
また、露店がないので少しすっきりしています。

こちらは六角通から、室町通を南に見た様子です。
左(東)側の問屋の前で近所のスペイン料理屋さんが
生ハムとワインの露店を出していました。
その隣では、近所の酒屋さんが地ビールの露店を出しています。
露天商はいないものの、露店自体は決して不足していませんでした。

その露店の向かい(西)側では、西陣織の問屋さんが
和服や浴衣の露店を出していました。
西陣織や小物の露店や即売会が、祇園祭のもう一つの顔です。

その南側に、鯉山が立っていました。
後祭の中では、最も人気のある山の一つです。
この日も会所は、たくさんの人で溢れていました。

どんどん南へ進み、蛸薬師通まで下がってきました。
こちらは、もう一つの「休み山」布袋山です。
「休み山」の2基は、どちらも後祭に参加しています。
ですから、後祭には10基ではなく12基が参加しています。
こちらは、会所の売り子さん(中年男性です)の口上が上手くて
たくさんの方で囲まれていました。
サイトによると、だいぶ資金がたまってきたので
あと数年で山鉾巡行に参加できるそうです。

そして、こちらが2014年最大の注目の大船鉾です。
1864年の禁門の変の後に起きた
「どんと焼け」という大火によって焼失後、
約150年ぶりの復活となります。
ですから、四条通以南の新町通は
立ち止まって撮影ができないほど大混雑でした。
「大船鉾」と言いますが、実は船鉾よりも小さいですね。
また船首の部分が、多少違う形状をしています。
この写真は、クリックすれば拡大されます。
……これ関してちょっと問題がありまして……
先ずはここをクリックしていただきたいのですが、
ここの「大船鉾復活」の記事と実際の大船鉾と形状が違います。
実は、ここの写真は「大船鉾」ではなく「船鉾」のものです。
しかもこれって、自分が2年前に行った
このブログで全山鉾制覇したときの写真です。
つまり、この記事は「無許可転載」の上に
「事実ではないこと」を書かれていることになります。
「ネット上の記事や写真は原則共有されるべき」
自分はそう考えているので、
(またこのブログは商業目的ではないので)
少々の著作権は気にしないつもりでした。
ただ、「事実でないこと」の論拠に
「無許可で」ウチの記事または記事の一部を使うのは
ちょっと止めていただきたく思います。
何しろ、こちらとしては責任が持てませんので。
きちんと許可を取って事実を書いた記事なら
余程の内容ではない限りは転用しても構いませんが……
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