第235回 杉本家から函谷鉾へ~祇園祭前祭2014~その6

新町通を北上して、綾小路との辻に来ました。
「晴れた宵山」だけあって、かなりの人出です。
今回は伯牙山とその隣の杉本家邸宅に寄った後、
四条通に立っている月鉾と函谷鉾にまで行きます。
撮影日は、2014年7月16日宵山の水曜日午後1時半。
熱中症対策のソルティライチも、2本目に突入です。

新町通から、綾小路を西に向きました。
この東側に綾傘鉾が立ていますが、今回はこの西側を進みます。

新町通から、綾小路を西に約80m進みました。
こちらに、伯牙山が立っています。

伯牙山の北側に、会所があります。なかなか味のある京町家ですね。
では、ここに入っていきます。

こちらが、伯牙山の見送りです。
こちらは胴掛や水引なども、「中国」色を前面に出しています。
ご神体の伯牙像の苦悶の表情は、ここからでは分かりませんね。
「伯牙」は中国一と言われた箏(こと)の名手でしたが、
友人の死後その悲しみのあまり愛用の箏を破壊して
二度と演奏することがなくなりました。
こちらは、その故事を山にしたものです。
この写真は、クリックすると拡大されます。

伯牙山の会所の東隣に、重要文化財の杉本家邸宅があります。
毎年宵山になると、1,500円払えば中に入れます。
次は、こちらに訪問します。

杉本家邸宅は重要文化財なので、ここから撮影不可になります。
そのため、こちらの絵ハガキで代用します。
(床の間に飾ってあった伯牙山の掛け軸と金屏風です)
こちらは、江戸時代から続く「奈良屋」という呉服問屋で
経営者でもあった杉本家の邸宅でもありました。
1864年のどんど焼け後に再建され、
今も残る数少ない伝統的な京町家の一つです。
今は杉本家の方々は隣接する家屋に住まわれているのですが、
毎日きちんと管理されているようで、
細々とした気配りがとてもありがたかったです。
こういう家は風通しをよく考えているので、
エアコンなどが一切無くても快適でした。
自分の家でもないのに、縁側に座って暫らくくつろいでしまいました。

その杉本家邸宅の前から、綾小路を東に向いています。
では、また新町通に戻っていきます。

杉本家邸宅から、綾小路を東に約80m進みました。
こちらは、新町通との角です。
向こうに綾傘鉾が立っていますが、そちらには次回ブログで寄ります。

綾小路から、新町通を北に向いています。
四条通より北に第231回ブログで訪れた放下鉾が立っていますが、
その間にあるはずの大船鉾は後の祭りに立ちますので、
この辺りは山鉾が何も立っていない状態になります。

綾小路から新町通を北上し、約50m進みました。
2年前にもこちらにアユの塩焼きの露店が立ちましたね。
本当にこの後仕事でなかったら、立ち寄るのですが……
ちなみに、ちょうどこの辺りに後祭で大船鉾が立ちます。

こちらは、大船鉾の会所になる場所の北隣にいらしたお地蔵さんです。
こちらにお参りをしてから、先に進みます。

新町通をさらに約50m北上し、四条通との交差点に出ました。
ちょうど第231回ブログの最後の地点になります。

新町通から、四条通を西に向いています。
向こうに、郭巨山が見えますね。
ここを進むと、第232回ブログと同じ順路になります。

今度は新町通から、四条通を東に向きました。
ちょうど正面に、月鉾が見えます。
次は、そちらに向かいます。

月鉾の先端をアップにしてみました。
月鉾の名の通り、見事な三日月ですね。

四条通を東に進んで月鉾に近づこうとしているのですが……
この人出ではなかなか厳しいです……
まだ歩行者天国になる時間ではないですし、
月鉾自体が人気のある鉾ですしね。

ですから、月鉾の会所も立ち止まることなく
一瞬で撮影をして通り過ぎました。
会所から入って鉾に上がろうとしている方々が、
相当数いらっしゃいました。
自分は入ったことがないのですが、月読命が祀られているらしいです。

月鉾を通り抜けると、急に歩きやすくなりました。
どうやらこの辺りは一方通行になっています。
(四条通を西に進みたいときは、北側歩道に渡る必要があります)
もう目の前に、室町通との交差点が見えてきました。
向こうに見えるのは、函谷鉾ですね。

四条室町交差点の南西角に昔ながらのタバコ屋さんがあるのですが、
祇園祭期間中はこのように「お祭り仕様」になっています。

室町通と烏丸通との間に、こちらの函谷鉾が立っています。
祇園囃の優雅な曲調が、そちらから聞こえてきました。
(祇園囃は、こちらのものが特に有名ですね)
函谷鉾は、中国の長安と洛陽の中間点にある函谷関という関所を
勇猛な武将が越えようとする故事から作られました。
そう書くと「三国志演義」が元になっていると思われがちですが、
実は「史記」の方を元にしています。

四条通から、室町通を北に向いています。
この先に見えるのは、第231回ブログで訪れた菊水鉾ですね。

今度は四条通から、室町通を南に向いています。
この辺りが一番露店が集中していて、人も混んでいます。
向こうに鶏鉾が見えますが、そちらへは次回ブログで訪れます。
今回は、ここまでです。
~次回は、室町通の山鉾を見て回ります~
~追記~
この辺りの地図を貼り付けます。
詳しくは、ここをクリックしてください。
京都駅からなら、地下鉄「四条」駅下車して25番出口から出ると、
目の前に函谷鉾が見えます。
- 関連記事
-
- 第230回 長刀鉾から錦小路へ~祇園祭前祭2014~その1 (2014/07/16)
- 第231回 錦小路の山鉾~祇園祭前祭2014~その2 (2014/07/19)
- 第232回 蟷螂山とその周辺~祇園祭前祭2014~その3 (2014/07/23)
- 第233回 油小路の山鉾~祇園祭前祭2014~その4 (2014/07/25)
- 第234回 菅大臣神社から船鉾~祇園祭前祭2014~その5 (2014/07/28)
- 第235回 杉本家から函谷鉾へ~祇園祭前祭2014~その6 (2014/07/31)
- 第236回 大原神社の綾傘鉾~祇園祭前祭2014~その7 (2014/08/03)
- 第237回 保昌山で前祭制覇~祇園祭前祭2014~その8 (2014/08/06)
スポンサーサイト