第312回 橋を見上げる葵祭

今年(2015年)も5月半ばになり、葵祭の季節になりました。
今回は、ここ京阪電鉄「出町柳」駅から巡行の見物に向かいます。
撮影日は、2015年5月15日金曜日午前11時30分。
今年は晴れましたが、熱中症になりそうな夏日でした。

では、駅ホームから地上を目指します。
この日はいつもよりもたくさんの方々がいらっしゃいます。

京阪電鉄「出町柳」駅から改札を通り、4番出口で地上に出ました。
ここは、出町通沿いの川端通と高野川との間になります。
(叡山電鉄「出町柳」駅斜め向かいです)

その4番出口を出て、川端通を北に向いています。
この左(西)側が河合橋で
通常はそこから下鴨神社に向かうのですが、
この日は葵祭巡行のために通行止めになっていました。

先ほどの写真と同じ間じ場所で、南を向きました。
約150m先に、今出川通に架かる「賀茂大橋」が見えます。
その手前の高野川の川面に、石が直線状に並んでいますね。
そこを何人かの方が歩いておられます。

4番出口から、川端通を南に約10m進みました。
どうやらここから高野川の川原に下りられそうです。

高野川の川原に下りてきました。
向こうに見える直線状の石は「亀石」と呼ばれており、
よく見ると亀の形に彫られているものもあります。
この石の上を歩いて渡れるようになっていり、
「けいおん!」をはじめ多くのアニメの舞台になりました。
では、その石の上を歩いて「鴨川デルタ」に進みます。

その石の上を歩いて、「鴨川デルタ」まで来ました。
「鴨川デルタ」とは、出町通から賀茂川と高野川の合流点までの
「三角形」の公園のことです。
この後ろ下流(南)で、2本の川は合流して鴨川になります。
ここにはたくさんの方がいらっしゃいますが、
大半の方は葵祭の巡行がお目当てです。
葵祭の巡行は、目の前の出町橋を渡った後
第242回ブログのコースを辿り、下鴨神社に向かいます。

自分がこの位置に着いたのは、午前11時50分でした。
ちょうどそのとき、葵祭巡行の先頭が出町橋を渡り始めました。

続いて、束帯と烏帽子姿の方が騎乗されて歩いてきます。
昨年(2014年)の葵祭は大雨の中でしたが、今年は一転炎天下でした。

その後も、騎乗した貴族装束の方が続きます。
出町橋の欄干が邪魔で徒歩の方が上手く写らないので、
今年(2015年)は馬上の方中心に写していきます。

その直後に、笠を持たれた方が通り過ぎました。
基本的に、昨年と同じ順番で行進されています。

出町橋をズームせずに撮りました。
端を見上げる自分の周囲は、こんな感じです。
こちらの方々は日本人が一番多いのですが、
3割くらいは中国語を話されておりました。
他には、ロシア語・ドイツ語・英語もちらほら聞こえてきました。

さらに、巡行の行列は続きます。
こちらの騎乗の方は、青い束帯の背に矢筒を携帯されていますね。

さらに、藤が垂れ下がった御所車が牛に曳かれて現れました。
このような牛車が、行列の中に何台か混じっています。

牛に曳かれた御所車が、目の前を通り過ぎます。
藤の花が、なかなか華やかですね。
こちらに斎王代が乗られていると思われた方も多かったのですが、
斎王代は、もっと後ろの輿に乗っておられます。

御所車の後に、予備の牛が曳かれていきます。
周囲におられた中国人のうち、日本語が分からない方々を中心に
相当数の方がこれで満足して帰られてしまいました。
せっかく日本にまで来てこれで帰るのは、勿体ないことです。
徒然草の「仁和寺にある法師」を思い出します。

案の定、その後からも行列は続きます。
ズームして撮ると、頭に葵の葉を付けておられるのが見えます。

そして、ここでいったん行列が途切れます。
出町橋の向こう(西)を見ると、
河原町通沿いに出町枡形商店街のアーケードが見えます。
(第175回ブログにも登場しましたね)

5分ほどして、行列は再開です。
紅白の花が付いた笠が現れました。

紅白の笠が、こちらの方まで来ました。
笠を持たれた方が1歩1歩歩かれるたび、
笠が上下に揺れるのが見ていてきれいでした。

その後ろにも、騎乗の貴族装束の方がいらっしゃいました。
この方も、頭に葵の葉をつけておられました。

すると、次は黄色い花が付いた笠の登場です。
この花の形状は、ツツジでしょうか?
紅白のものよりも軽いようで、
先ほどよりも早いテンポで歩かれていました。

ここで再び行列が途切れました。
周囲を見ると、先ほどより人数が減っています。
日本人の中には、飽きてしまわれた方もいらっしゃるようです。
(周囲の方々の会話から判断しています)
先ほどの中国人よりも、もっと勿体ないことです。

さらに5分して、また行列が見えてきました。
こちらは「笠」というよりは「傘」ですね。
(昨年は、本当に雨傘になっていました)
その下には、女房装束の女性がいらっしゃいます。

女房装束の方が、こちらに近づいてこられました。
「傘」の上の花が、こちらも華やかです。

そして、その後ろから斎王代の輿が現れました。
実はそれほど大きくないのですが、こちらがこの巡行のメインです。

だんだん出町橋を渡って、斎王代の輿が近付いてきました。
こうして見ると、牛ではなく人が曳いているのが分かりますね。

斎王代の後ろから、騎乗の女房装束の女性が現れました。
こちらは、昨年と同じ順番ですね。

「昨年と」ということは、あの大雨の中
この状態で行列に加わっておられました。
「雨に濡れたので、十二単を廃棄した」
報道で、そんな記事が載っていました。

その後も、女房装束の女性が続きます。
今年(2015年)は晴れましたが、風が強いですね。

そして、また藤の花をつけた御所車の登場です。
こちらが、巡行の最後尾になります。

その御所車が、こちらに近づいてきました。
これで今年の葵祭巡行も、無事下鴨神社に到着しました。

出町通も巡行が終わり、自動車が行き来し始めました。
この辺りに座り込んでいた方々も、一斉に立ち上がりました。

京都御所を出発した葵祭巡行は、正午前後に下鴨神社に到着します。
そして、午後2時ごろから再び巡行が始まり、
今度は下鴨本通から出て、上賀茂神社に向きます。
相当数の方々がこの辺で休憩した後そちらに向かいますが、
これで帰られる方も相当数いらっしゃいます。
今出川通に架かる賀茂大橋も、人であふれています。
自分も仕事があるので、これで帰ります。

高野川を渡る「亀石」は、この鴨川沿いにも並んでいます。
賀茂大橋が人でいっぱいのせいか、
こちらを渡る方も相当数になります。

ですから、鴨川を渡る「亀石」の方もこのような渋滞になります。
両方に向かう方々がいらっしゃるので、
その部分でつっかえてしまうようです。
まぁ、右側通行とか左側通行とか決まっていませんですし……

高野川を渡る「亀石」は、さらに渋滞していました。
白人のカップルと中国人の若い女性が面白がって、
「亀石」の上で写真を撮られていました。
(自分は、それを遠くから撮っています)

とは言え、午後0時半くらいになると人も少なくなりました。
自分も「亀石」の上を渡ります。
そこから見上げると、加茂大橋の東詰めに
京阪電鉄「出町柳」駅がある地下に向かう階段がありました。
では、そこから職場に向かいます。
今回は、ここまでです。
~追記(言い訳)その1~
ここのところ京都の春祭りをずっと取材してきました。
実はこのお祭りはまだまだ続き、
5月17日の松尾神社の還幸祭・車折神社嵐山屯宮の舟遊び、
5月24日の愛宕神社の嵯峨祭と目白押しです。
ただ、ちょっとこのペースで取材するのがいい加減きつくなり、
この続きはまた来年に取材します。
ですから、次回からはまた新しい道を取材していきます。
(その道を今年のメインにしようと思っていました。
恐らく、かなり長くなります)
~追記その2~
この近辺の地図を貼り付けます。
詳しくは、ここをクリックしてください。
ここのところ京都の春祭りをずっと取材してきました。
実はこのお祭りはまだまだ続き、
5月17日の松尾神社の還幸祭・車折神社嵐山屯宮の舟遊び、
5月24日の愛宕神社の嵯峨祭と目白押しです。
ただ、ちょっとこのペースで取材するのがいい加減きつくなり、
この続きはまた来年に取材します。
ですから、次回からはまた新しい道を取材していきます。
(その道を今年のメインにしようと思っていました。
恐らく、かなり長くなります)
~追記その2~
この近辺の地図を貼り付けます。
詳しくは、ここをクリックしてください。
- 関連記事
-
- 第312回 橋を見上げる葵祭 (2015/05/18)
- 第397回 葵祭の車争い (2016/05/20)
- 第479回 堺町御門前の葵祭巡幸 前編 (2017/05/18)
- 第480回 堺町御門前の葵祭巡幸 後編 (2017/05/22)
- 第563回 今年は「今出川河原町」で~葵祭2018~その1 (2018/05/18)
- 第564回 葵祭本列巡行~葵祭2018~その2 (2018/05/24)
- 第565回 葵祭 斎王代列巡行~葵祭2018~その3 (2018/05/31)
- 第657回 丸太町から河原町へ~葵祭 2019~その1 (2019/05/18)
- 第658回 斎王代列北上~葵祭 2019~その2 (2019/05/21)
- 第945回 賑わいの堺町御門へ~葵祭2023~その1 (2023/05/17)
- 第946回 葵祭露頭の儀本列 前編~葵祭2023~その2 (2023/05/20)
- 第947回 葵祭露頭の儀本列 後編~葵祭2023~その3 (2023/05/22)
- 第948回 葵祭露頭の儀斎王代列~葵祭2023~その4 (2023/05/25)
スポンサーサイト