第323回 京都の材木問屋街~千本通南から北~その11

千本通を四条通から、約150m北に進みました。
この辺りから、千本通は東北東に少し蛇行します。
今回は蛸薬師通で寄り道をした後、三条通まで北上します。
その辺りは古くからの材木問屋街で、
京町家がまだまだ残っている地域です。
撮影日は、2015年7月5日日曜日午後4時。
曇っていますが、雨が降る気配はありません。

少しだけ千本通を北に進み、西を向きました。
大きな駐車場の向こうに、JR嵯峨野線の高架が見えますね。
手前に豹柄の建物がありますが、どうやら喫茶店のようです。

その豹柄の建物の北隣に、こちらの京町家があります。
こちらは民家ではなく、何かの問屋さんです。
この写真は、クリックすると拡大されます。

その町家の前で、千本通を東北東に向いています。
この千本通の東北東への蛇行は、約100mで終わります。
(この写真の左端に写っている町屋は、
今回ブログ最初の写真でも写っていました)

その町家の間に、こちらのお地蔵さんがいらっしゃいます。
こちらにお参りして、先を進みます。

そのお地蔵さんの向かいに、こちらの京町家が並んでいました。
家屋の中央に、町名を書いた森下仁丹の標札があるのは珍しいです。
(通常は、端の柱に付いています)
この写真も、クリックすれば拡大されます。

今回ブログ最初の写真から、千本通を約100m進みました。
向こうに見える椿油のお店の辺りで、千本通はまた北に向きます。
その辺りで、千本通は蛸薬師通と交差します。

「蛸薬師千本」の辻の北東角に、こちらのお店がありました。
木製の看板には、「西新大銘木店」と書かれています。
要するに、材木問屋ですね。
この辻を起点に、北と東に京都の材木問屋が集中しています。

千本通から、蛸薬師通を東に向いています。
左(北)側の町家が、先ほどの「西新大銘木店」です。
ずっと向こうに、UR都市機構の高層住宅が見えます。
その向こうが、後院通という大通りです。
では、少し寄り道をしてここを進みます。

千本通から、蛸薬師通を東に約50m進みました。
この辺りは少し広くなっていて、
周辺に材木問屋が何軒か並んでいます。
その大半が黒塗りの京町家で、
この辺一帯は独特の世界を作っています。

その広場で、南を向きました。
両脇に、古い京町家の民家が軒を並べています。
向こうのお地蔵さんにお参りするためにここを歩いてみたのですが、
なかなか風情のある通りです。

広場より東の蛸薬師通は、急にせまくなります。
ここにも新しい民家もあるものの、黒塗りの京町家が続きます。

広場から、蛸薬師通を東に約100m進みました。
ここで蛸薬師通は、坊城通と交差します。

蛸薬師通から、坊城通を北に向いています。
約100m先で後院通と交差して
(後院通は北西~南東に伸びています)
さらに100m先の「三条会商店街」まで続いています。

坊城通から、蛸薬師通を東に向いています。
約50m先にあるUR都市機構の高層住宅で、
蛸薬師通はいったん突き当ります。
その東側の後院通からまた東に伸びていて、
新京極で突き当たった後
少し南に筋違いして高瀬川の辺りで突き当ります。
また、目の前に「たから餅老舗」という和菓子屋さんがあります。
こちらの主人から、いろいろお話を聞きました。
今回ブログ記事の内容の一部は、
こちらの主人の話をそのまま書いています。
(一応、主人に許可は取ってあります)

こちらが、その「たから餅老舗」で買った和菓子です。
まぁ、この時期に京菓子と言えば「水無月」ですね。
こちらは、家に帰ってから自分の分だけ撮りました。
この写真は、クリックすれば拡大されます。

買ってきた水無月は、左は普通の「ういろう」タイプなのですが
右は吉野葛を使った珍しいものです。
まぁ、これはこれで独特の食感を楽しめました。
ここの主人は「アイデア好き」と言いますか、
いろいろ新製品を開発されることで有名です。
そう言えば、店内にもいろいろな賞状が飾ってありました。
この写真も、クリックすれば拡大されます。

「たから餅老舗」の主人とは、30分以上立ち話をしました。
壬生や三条会商店街の歴史を
かなり細かいところまで教えていただきました。
その後「坊城蛸薬師」の辻の南西角の空き地のことを教えていただき
そちらに向かいました。

「式内隼神社 奮蹟」と書かれた石碑が空き地にありますね。
第321回ブログで出てきた「式内隼神社」は
明治時代までこちらにいらっしゃいました。
(今は元祇園梛神社の隣に鎮座されています)
今でも、毎年5月の例祭では四条通の神社からここまで
新撰組隊士に扮装した方々がここまで行進されるそうです。
「たから餅老舗」の主人のお話によると、
近年までこちらにも祠がいらしたそうなのですが、
今はこちらにはそのような祠はいらっしゃいませんでした。

坊城通から、蛸薬師通を西に向いています。
では、ここを通って千本通に戻ります。

坊城通から、蛸薬師通を西に歩いています。
こちらは新しいですが、黒塗りの京町家です。
先述の通り、この辺りに多い家屋ですね。
この写真は、クリックすると拡大されます。

坊城通から、蛸薬師通を約100m西に進みました。
こちらは、広場になっている所の北側です。
材木問屋の倉庫のようなので、
たぶん中には何本もの材木が並んでいるのでしょうね。
目の前にトラックがありますが、
この狭い道をどうにか通ってきたのでしょうか?

倉庫の南側は、おそらく同じ材木問屋の店舗と土蔵です。
この辺の例にもれず、黒塗りの京町家ですね。
この写真も、クリックすると拡大されます。

その材木問屋の前で、蛸薬師通を西に向きました。
右(北)側に、材木問屋の「西新大銘木店」が見えますね。
蛸薬師通は、50m先の千本通でいったん突き当ります。

蛸薬師通から、千本通を北に向いています。
右(東)側に、材木問屋の「西新大銘木店」が見えます。
約50m先に、「千本銘木商会」というこちらも材木問屋が見えます。
蛸薬師通は、そこから再び西に伸びています。
このようにこの辺りの千本通周辺は材木問屋が軒を並べますが、
20年くらい前はこの周辺一帯が材木問屋街でした。
それが1991年のバブル崩壊以降、
少しずつこの辺の材木問屋が倒産していきました。
そのことが2000年以降に壬生の個人経営の小売店舗が
次々閉鎖していった最大の理由だそうです。
「たから餅老舗」の主人も、
第321回ブログに出てこられた「丸福」の女将も、
同じことをおっしゃっていました。

先ほどの地点から約50m進み、西を向きました。
ちょうど千本通から、蛸薬師通を西に向いたことになります。
左(南)側に、先ほどの材木問屋「千本銘木商会」が見えます。
蛸薬師通はJR嵯峨野線の高架をくぐり
七本松通以降は何度も筋違いを繰り返して、
最終的に、佐井西通の50m先で突き当ります。
(そう言えば、佐井西通で突き当たる道が多いですね)

先程と同じ地点で、千本通を北に向きました。
ここからは京町家が完全に姿を消し、
新しい民家がすっと続いていきます。

少し千本通を北に進んだ時点で、西を向きました。
JR嵯峨野線の高架の向こうに、高層マンションが見えます。
あちらは、第56回ブログの最後の方で出てきた大きな団地です。

さらに、千本通を北に進んでいます。
左(西)側の犬矢来がある建物は、マンションです。
一瞬京町家に見えたので、ちょっとびっくりしました。

そのマンションの南側で、千本通から西を向きました。
JR嵯峨野線の電車が嵯峨野嵐山方面に、走っていきました。
向こう側の大きなマンションは、三条通まで続いています。

同じ地点で、今度は東を向きました。
塀の向こうには、京都市立朱雀第1小学校が見えます。
校門は後院通にあるので、こちらからは入れません。

とりあえず、塀の端までやって来ました。
満開のアジサイの脇に、お地蔵さんがいらっしゃいますね。

蛸薬師通から、千本通を北に約100m進みました。
こちらが、千本通最北端の材木問屋です。

さらに、千本通を北に約100m進みました。
だんだん三条通との交差点が近付いてきました。

先ほどの写真の位置で、右(東)を向きました。
京都中央信用金庫の駐車場の向こう約20m先に、後院通が見えます。
後院通は「四条大宮」交差点と「三条千本」交差点を結んでおり、
京都に不慣れな方が自動車で通ると、
大宮通がいつの間にか千本通に変身したみたいに見えます。

いよいよ千本通が、三条通と交差します。
三条通以北の千本通は4車線となり、
京都を代表するメインストリートになります。
そう言えば、第56回ブログでは、
反対側の三条通から千本通を見ていました。

千本通から、三条通を西に向いています。
JR嵯峨野線の高架をくぐれば、
約400m先の御前通に「天狗堂」海野製パン所があります。
(自分が個人的に選んだ「京都3大パン屋」の1軒です)

今度は、千本通から三条通を東に向きました。
ここが、第57回ブログで紹介した三条会商店街です。
京都でも、最大規模の商店街ですね。

「三条千本」交差点で、南東を向きました。
こちらは後院通で、「四条大宮」交差点とここを結んでいます。
京都市バスでも「ドル箱路線」の206系の循環系路は、
この後院通経由で大宮通と千本通を通ります。
(その後、北大路→東大路→七条通→京都駅と続きます)

三条通から、千本通北に向いています。
左(西)側に、立命館大学と仏教大学の校舎が見えます。
ここからJR嵯峨野線「二条」駅にかけてが、
東側の「三条会商店街」を含めて京都屈指の繁華街になります。
ここから北の千本通はこれまでとは全然違う印象なのですが、
それはまた別の回に紹介します。
今回は、ここまでです。
~第317回ブログから7回続いた千本通の「壬生編」も
これでようやく終わります~
~追記~
このブログの今後の予定
「京の道 今日の道」は
ここのところずっと千本通を取材してきましたが、
ここで約1ヶ月ほど「千本通編」をお休みにします。
長年このブログを読まれている方はご存知でしょうが、
毎年7月中旬~8月初旬は特別編成になります。
(11月中旬~年末も、同様に特別編成です)
京都で7月と言えば祇園祭です。
毎年その取材をここで入れるのですが、
2015年は後祭のみ取材し、
先祭は取材しません。
ですから、2015年の祇園祭の連載記事は7月下旬から載ります。
その間約2週間ありますが、
毎年この期間に書けなかったことを2回分ほど書きます。
~追追記~
この辺の地図を貼り付けます。
詳しくは、ここをクリックしてください。
京都駅からは、JR嵯峨野線に乗って「二条」駅で降ります。
そこから千本通を南に約200m進むと、
今回ブログで出てきた「三条千本」交差点に出ます。
~さらに追記~
京都サンガ和田監督辞任!
まぁ連敗続きですから、こうなる可能性があったのですが
ちょっとこの時期ではないように思います。
J2リーグは夏休みが近付くこの時期、
水曜日も試合がある日が多く
改めて戦術練習とかしている状況ではありません。
そんな中、急に監督が交代しては
選手もスタッフも混乱するばかりです。
……と言いますか、
最近の京都サンガは迷走気味です。
即J1に昇格したなら、育成などせずに
J1経験者を大金を積んででも手に入れるべきですし、
育成に力を入れれるなら、
数年J2リーグに腰を落ち着けるべきです。
「二兎を追うもの 一兎も得ず」
今の京サンガはそういう状況ですね。
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