第442回 5年ぶりの即宗院~月輪紅葉散策2016~その5

臥雲橋や通天橋といった「東福寺3橋」のうち、
いちばん上流側にある偃月橋(えんげつきょう)を北に渡りました。
こちら側には、東福寺の塔頭が2寺あります。
そのうち、こちらは東側の即宗院です。
東福寺塔頭のうち最も紅葉が美しい寺院ですが、
普段は非公開で今年(2016年)は5年ぶり公開です。
今回はこの寺院と、ここの北側の龍吟庵にお邪魔します。
撮影日は、2016年11月23日勤労感謝の日の水曜日午後0時半。
今回もクリックした写真は、全て拡大されます。

では先ほどの写真に写っていた石段を上り、
臨時のチケット売り場に拝観料300円を支払いました。
チケット売り場の脇に門があって、
その脇には門番の仁王門像が立っています。
こちらは、「阿形」ですね。

そして、こちらが「吽形」の仁王像です。
これらは、門と同じ慶長年間(豊臣秀吉の治世)に作られました。

即宗院の門をくぐり、東に向いています。
ここでY字路になりますが、時計回りの順路なので左に向かいます。

再び門をくぐり、即宗院の境内に入っていきます。
臨済宗東福寺派臥雲山即宗院は、
南北朝時代に建立された島津氏の菩提寺です。
その後も薩摩藩(島津藩)と関係が深く、
幕末に西郷隆盛が一時期この辺に住んでいました。
また、東福寺が立っている辺りは
平安時代には法性寺が建っていましたが、
当時の庭園が現在もここに残っています。

門をくぐり、即宗院境内に入ってきました。
こちらは本堂などの建造物内部に入ったり
撮影したりすることが禁止されていますが、
境内での撮影は苔を破壊する三脚などを使わない限り撮影可能です。

先程の写真にも写っていましたが、
即宗院の本堂には白いカーテンが掛かっており
中を見ることができません。
本堂の前に椅子が並んでいて、
そちらに座ってこちらの庭園を眺めることができます。

母と二人でその椅子に座り、こちらを眺めていました。
即宗院の庭園は、カエデと杉苔で構成されています。
前回ブログの東福寺方丈庭園でも休憩しているので、
割と短時間で立ち上がりました。
では、ここから本格的に即宗院庭園を散策します。

その椅子のある即宗院本堂から、南東へ道が伸びています。
では、こちらの庭園の絶景ポイントの南東端に向かいます。

即宗院庭園南東端を起点に、
庭園の東側と南側に偃月(三日月)型の池があります。
こちらは、即宗院南東端から西に向いた写真です。
カエデの落葉が池に浮かび、
池と樹上に重なる紅葉がここを別世界に変えます。
残念なのは、今年(2016年)は紅葉が進みすぎて
カエデの葉が池に落ちていた時間が長く、
大半の葉が池の底に沈んでいまっていることです。
5年前に公開されていたときは、こんな感じでした。

同じ場所でちょっとだけ北に向けて、偃月の池を撮りました。
池沿いに道があって、そこから多くの方が写真を撮られていました。
では、西に進みここを出て行きます。

偃月の池の西端まで来て、東に振り返りました。
これはこれで……結構いい眺めです。
ここから見ると、細長い池が
途中左(北)に曲がっているのが分かりますね。

偃月の池の最西端のさらに西側は、こうなっています。
杉苔の上に、マンリョウの小さな木々が並んでいますね。

偃月の池の最西端から、さらに西を向いています。
では、ここを進んで即宗院を出ます。

即宗院庭園を出ました。
この先はT字路で、南東と北西の道に分かれます。

そのT字路で、南東を向きました。
こちらを進むと、西郷隆盛が立てた「東征戦亡の碑」があります。
ただ紆余曲折の後裏山(稲荷山)に入り、さらにその先にあります。
自分一人なら無理しますが、
母は3年前宝塔寺山山頂に登ったときにだいぶバテていました。
ですから、今回はここより先には行きません。

そういう訳で、北西の方の道を進みます。
目の前のY字路は、先ほどに通った場所です。

そのY字路から、西に向きました。
では、あちらの即宗臣山門に向かいます。

即宗院山門から、西を向いています。
この石段の下が、今回ブログ最初の地点です。
左(南)側が前回ブログで渡った偃月橋で、
右(北)側が今から訪れる龍吟庵です。

いったん即宗院前の石段を下りて、北を向きました。
次は、向こうの龍吟庵に向かいます。

先程の石段を上って、テントで拝観料500円を払いました。
そして、こちらの門から龍吟庵に入っていきます。

龍吟庵の門をくぐると、すぐに二手に道が割れます。
では、左手の方丈へと向かいます。
(右側は、龍吟庵の僧侶のプライベートスペースで非公開です)
臨済宗東福寺派筆頭塔頭龍吟庵は、
元々東福寺第3代住持無関普門の住宅でした。
こちらの方丈は室町時代初期に建立されたもので、
応仁の乱の戦乱でも焼け残った数少ない京都市街地の文化財です。
そのため、こちらの方丈は国宝に指定されています。

先述の通り龍吟庵の方丈は国宝なので、撮影不可です。
さらに手前の手すりも含めて、
方丈内のものに触れることも禁止されています。
(うっかり触ったウチの母は、学芸員さんに叱られていました)
ただし、建物内部を撮らない限り撮影は可能です。
こちらは普段は非公開なのですが、毎年11月のみ公開されます。
その際、学芸員さんがここで解説もされます。
方状正面の南側に学芸員さんが陣取られるので、
(たくさんの人に邪魔になるといけないので)
方丈南側庭園の写真は撮影していません。
こちらは、ここの象徴である方丈西側庭園です。
いくつかの石が並ぶ石庭なのですが、
こちらの石が龍頭の形に並んでいます。

こちらは、同じ方丈西側庭園の北側です。
大きなカエデからの落葉が、ここの自分のお気に入りです。

龍吟庵方状の北側には、庭園がありません。
代わりに、こちらが建っています。
先述の無関普門の霊廟ですね。(要するに、お墓です)

その霊廟の前で、東を向きました。
どこの方丈庭園も、通常時計回りで進みます。
この扉から方丈内部を覗けますが、写真撮影は不可です。

こちらが、龍吟庵方状東側庭園です。
多少小さな坪庭ですが、砂が赤いのが面白いですね。

では、こちらから方丈を出ます。
入るときに脱いだ靴をここでまた履きます。

龍吟庵方状を出ました。
ここをまっすぐ進んで石段を下りれば、今回ブログ最初の地点です。

その石段を下り南を向きました。ここが今回ブログ最初の地点です。
この左(東)側に、先にお邪魔した即宗院があります。
次は、目の前の三ノ瀬川に架かる偃月橋を渡ります。

先程の場所から南進し、偃月橋を渡りました。
左(東)側は山側で、右(西)側の石垣は東福寺の庫裏のものです。
(前回ブログで訪れましたね)

先程の道を南に着突き当たり、右(西)に向きました。
右(北)側に、東福寺の庫裏が見えます。
ではここを進み、東福寺境内に戻っていきます。

先程の場所からさらに西に約20m進み、
東福寺庫裏入口前に戻ってきました。
(前回ブログ最初の地点ですね)
次はここから南に進み、東福寺境内を1周します。
ただ今回もだいぶ写真を貼り付けたので、後は次回です。
今回は、ここまでです。
~次回は東福寺塔頭の最勝金剛院と東福寺山門・法堂に向かいます~
~追記その1~
即宗院と龍吟庵は、現在公開されていません。
即宗院は通常山門が閉まっていて、中に入れません。
「京の冬の旅」などの企画でたびたび公開されているのですが、
紅葉シーズンの公開は、2011年以来でした。
ただ、それも2016年12月4日には終わってます。
(今回ブログ更新日は、2016年12月9日)
また龍吟庵も紅葉シーズンの毎年11月に公開されますが、
12月に入ったらまた非公開に変わります。
~追記その2~
この辺りの地図を貼り付けます。
詳しくは、ここをクリックしてください。
臨済宗東福寺派臥雲山即宗院が起点です。
~追記 その3~
向上心の功罪
またまたサッカーネタです。
結局最後のJ1昇格クラブは、C大阪でした。
実力もあって、J1リーグでも十分戦える戦力を有していました。
おそらく来シーズンのJ1リーグの台風の目になるでしょうね。
ただ、気になることがあります。
実況中継中、「こんなリーグにいるクラブではない」と
何度も実況アナウンサーが叫ばれていました。
自分は、昇格クラブはJ2リーグの代表だと思っています。
その意味で、J2クラブを背負って戦っているのだと思います。
実際、J1で優勝を繰り返すクラブは
大半が(鹿島を除いて)J2経験クラブです。
相手の良さを消すことに奔走するJ2クラブと戦って
それでも這い上がったクラブには
ずっと上位でいたクラブにはない厳しさと強さがあります。
ですからJ2に落ちることはある意味チャンスなのだとも思います。
決して、「恥」ではありません。
試合後のサポーターの発言を聞いていると
真摯な方が多いのに驚かされますが、
実況アナウンサーやクラブフロントの話を聞いていると
その辺が微妙なのが気になります。
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