第86回 東福寺三門越しの法堂~月輪散策~その3

東福寺の方丈を出たところです。
その方丈の南側に、細い道が続いています。
先ずはそちらに向かい、次に南側の東福寺三門や法堂に向かいます。
撮影日は、2012年11月8日木曜日午後3時。
少しずつ日が西に傾いてきました。

細い道を東に進み、突き当りまで来ました。
この先の龍吟庵は幕末に薩摩藩が接収していたので、
このような石碑が立っています。
では、ここを左折して北に進みます。

方丈を迂回するように、この細い道が続きます。
この道を北に進み、その先の小さな橋を渡ります。
この辺りはまだ深緑のカエデですが、
11月半ばになれば十分に紅葉するでしょう。

その小さな橋です。
この橋は、上の方に書いてある通り「偃月橋」といいます。
東福寺の三ノ瀬川に架かる橋は、
上流から「偃月橋」→「通天橋」→「臥雲橋」と並んでいます。
今から、ここを渡ります。

偃月橋を渡る途中で、西を向きました。この先に方丈があります。
ちょうど前回ブログで方丈から見た光景の反対側なのですが、
この写真ではカエデが生い茂っていて、よく分からなくなっています。

偃月橋を渡ると、その先に龍吟庵が見えます。
500円払って、この中に入っていきます。

では、ここから龍吟庵の中に入っていきます。

龍吟庵の中に入りました。
右が、重要文化財の庫裏です。
左が、国宝の方丈です。
京都市内で数少ない応仁の乱以前の建物です。
右は非公開なので、左の方丈に向かいます。

龍吟庵の方丈は庭園の撮影は可能ですが、内部は撮影不可でした。
ここ方丈は、薩摩藩所縁の建物でもあります。
ここは、南側庭園です。平行な横波が、砂で表されています。

次は、西側庭園です。荒々しい波に、石でできた龍がいます。

西側庭園を見上げると、カエデの木々に囲まれていました。
ここも、もうすぐ絶景になります。

龍吟庵の北側に、開山堂があります。
ここに、大明国師の霊廟があります。
大明国師は鎌倉時代に東福寺の住持になった禅僧で、
亀山上皇の支持のもと、南禅寺を建立した人物でもあります。
(そういえば、南禅院境内にも大明国師の霊廟がありました)
龍吟庵は、大明国師の住居跡です。

こちらは、東側庭園です。赤い砂で造営されているのは、珍しいです。
その向こうに見えるのが、重要文化財の庫裏です。

では、龍吟庵を出て先に進みます。

龍吟庵の前で、東を向きました。
右側の偃月橋の前に、即宗院があります。
こちらの紅葉の庭がかなり絶景なのですが、
今年は非公開だそうです。(第16回ブログ参照)

再び偃月橋を渡り、細い道の南の端まで行きます。

先ほどの道の南側の端に来ました。
今度は、西に折れてこのブログの最初の地点まで行きます。
(方丈の前ですね)

方丈の前に来ました。(このブログの最初の地点です)
今は、南を向いています。
右(西)側に法堂が見えます。その先は、三門ですね。
今から、そちらに向かいます。

東福寺の方丈から南に約20m進みました。
左(東)側に、茶店がありました。ちょっとここに寄ります。

この茶店は、紅葉シーズンのみ開いています。
昨年は甘酒を頼みましたが、
今年はおなかが空いていたので「善哉」にしました。
甘くてお餅がトロ~ンとして、来年もこれにしようかと思います。

法堂を一旦通り過ぎ、三門の横に来ました。
こうしてみると、なかなか大きいですね。

三門の東側に、末社の一つ「五社成就社」があります。
今度は、この鳥居が並ぶ石段を上ります。

こちらは、「五社成就社」の手水舎です。
水は完全に枯れています。

手水舎の横に、十三重石塔があります。
鎌倉時代に九条道家が建立したもので、重要文化財です。
後ろの祠は片方はお地蔵さんですが、
もう片方は末社で独立した神社です。

では、この石段を上って本殿に向かいます。

「五社成就社」の本殿です。
ここは、いろいろ(お稲荷さんとか天神さんとか)
5柱の神様がいらっしゃいます。
……ここでちょうどお賽銭の小銭がきれてしまいました。
こういうところに来るときは、
たくさん小銭を持ってくる必要があります。

では石段を下りて、三門の前に戻ります。

「五社成就社」の南側に、浴室があります。
鎌倉時代の浴室なので、サウナ風呂ですね。
(今は使われていません)
横のカエデの木がきれいです。
ちなみに、ここが東福寺最南端です。

東福寺の最南端に来た後は、右(西)に折れます。
東福寺の南西角に、勅使門がありました。
厳密にはここが正門で、天皇陛下など皇族専用の門です。
(今は、閉ざされています)

他の多くの禅寺同様に、東福寺も勅使門横に山門があります。
皇族が来られたら、勅使門から20mほど東に進み、
この写真のように北に向いて、三門から法堂に向かいます。
そのため通常の禅寺は、
勅使門→三門→法堂(本堂)が直線状に並んでいます。
(東福寺は、勅使門~三門間が少し曲がりますが)
まぁ、いづれにしてもこの写真の構図が
東福寺の「表の顔」になります。
この写真は、クリックすると拡大されます。

今度は東福寺の西側を北に進みます。
三門を通り過ぎ、法堂に向かいます。

東福寺の法堂の前に来ました。
ちょうど団体の観光ツアーが来られていて、
目の前を通り過ぎていきました。

東福寺の法堂の中には、この日は入れませんでした。
そのため、ここから参拝します。
ご本尊は釈迦三尊像で、天井の雲竜図が見事です。

法堂横から北に向かいます。
これで、東福寺を一周しました。

また、東福寺の日下門前に来ました。
今からここから東福寺を出て、泉涌寺に向かいます。
実は、地元民しか知らない裏道を通りますが、
それは次回とします。
今回は、ここまでです。
~次回は、勝林寺・悲田院に寄りつつ、泉涌寺に向かいます~
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